デバカン理念
近年循環器に関連した医療現場に多くの臨床工学技士が関わるようになってきました。背景には、循環器に関わる検査や治療において高度な技術を必要とする医療機器が多く用いられるようになったこと、それらの医療機器は日々進化することが顕著であり、高度な技術提供、最新の技術にも対応できる職種として臨床工学技士が必要となったことが考えられます。特に電気的エネルギーの負荷を伴う治療行為が行われる現場で用いられる医療機器の適正な取り扱いや技術提供、情報提供を行う臨床工学技士の活躍が目立ち始めています。
2010年には循環器関連業務に従事する臨床工学技士に向けた業務指針が公益社団法人日本臨床工学技士会から公開されました。しかしながら現在もなお情報交換をする機会が少ないことから、これらの業務に関わる方々の多くが所属する施設に合わせ独自に業務の方法を決め、情報収集、トレーニングを行うなど日々模索しながら業務を行っていることが多いのではないでしょうか。
そこで、賛同する有志で「循環器デバイス関連カンファレンス(デバカン)」を立ち上げ、臨床工学技士が相互に意見を交換し、技術の向上のための情報収集を行い、情報共有をする機会を作ることにいたしました。この集まりが、関係する臨床工学技士の技術力や情報収集能力の向上に寄与することで循環器における医療の質がさらに向上し同時に臨床工学技士の存在意義が高まることに期待しています。さらに新デバイスの登場や医療側からの要請に対応するため常に新たな情報に注視して、向上し続ける臨床工学技士を支援していく場でもあるもと考えています。